第3回 ゲーム音楽って? PART-2
天才電気音楽家の米本実です。
先月はなんと!東京藝術大学にある、
日本に初めて上陸したタンスみたいなシンセサイザーを演奏する機会に恵まれ幸せでした。
しかし!そんな凄いシンセサイザーにもゲームボーイをつなげて鳴らすというファミコマニア魂全開バリバリの私!
んなわけで、今月も宜しくお願いします。
前回からゲーム音楽について考察していますが、
ある特定の音楽ジャンルを指すのではなく
「ゲームの中で使用された音楽」全てと結論付けました。
で、今回考えたいのは、
ゲームにおける音楽や効果音の役割についてです。
いきなり結論ですが音楽や効果音の役割は、
ゲームの中で何が起こっているかをプレイヤーに知らせる「情報」であるということです。
何だ!当たり前じゃん!
と言わずに、ちょっと考えてみてください。
これ意外とゲーム音楽自体に魅力を感じている人ほど忘れがちな大切なことなんです。
そもそもゲームに限らず、音について考えてみると、
良い音、悪い音、好きな音や嫌いな音と言う以前に、
まず情報としての役割が重要であることに気付きます。
もちろん視覚も大切ですが、
音は目を閉じていても、
また鳴っている音と違う方向を向いていても、
的確に情報を受け取ることが出来ます。
例えば、「誰かが背後で空き缶を落とした」という情報を、
一瞬にして、しかもかなりの精度で判断することが出来ます。
私たちの日常生活は、
音があることでかなり助けられているのではないでしょうか。
話しをゲームに戻しまして、
シューティング・ゲームやアクション・ゲームでキャラクターを動かしたときに発する効果音やコマンド選択時の音は、プレイヤーの操作がきちんとゲームに反映しているかを伝えます。
音が無くても画面を見ていればわかると言う方もいるかもしれませんが、
展開の早いゲームではやはり重要な存在でしょう。
またRPGなどにおける各シーンで流れる音楽は、
プレイヤーに緊張感やクリアーの喜びを与えたり、
そのゲームの世界観に引き込むための演出として使用されています。
いずれにせよ、プレイヤーにゲームの中の状態を伝えている点では、
同じ「情報」とみることが出来るでしょう。
つまり優れた音楽や効果音は、
ゲームの展開をプレイヤーに伝える役割を的確に果たしていて、
逆にこの点が満たされていないものは、
それ単体でどんなに素晴らしくても失格かもしれません。
世界初のテレビゲームを決めることは難しいとされていますが、
最も古いものとして、
1958年に物理学者のヒギンボーサム氏が、
研究所へ見学に来たお客を楽しませるために開発した、
オシロスコープに映し出したキャラクターを操作するテニスゲームが有名です。
ちなみにオシロスコープとは、
テレビのようにブラウン管を使用した測定器のことです。
文献によるとそのゲームは大変な評判を呼び、
行列が出来たほどだったそうです。
どんなものでも新しいものは、
常に人々を魅了するものなのでしょう。
私もインベーダーゲームを初めて体験したときのことは、
今でもはっきりと覚えています。
さて、これは推測ですけど、
ヒギンボーサム氏のゲームには、
まだその時点で音は無かったと思います。
オシロスコープの技術を見せるためという点からも、
テレビゲームは、まず最初に「絵」ありきだったと考えるべきでしょう。
そしてゲームとして洗練されていく過程で、
スタートや勝敗を知らせるためのアラームとしての「音」が必要になってきたのだと思います。
それじゃ、具体的にどうやって音を鳴らすか?
という問題が出てきます。
次回、テレビゲーム以前のエレメカと絡めながら、
その辺りについて考えていきたいと思います。
月刊FAMICOMANIA 米本 実の記事一覧はこちらです。
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米本 実
小2のスーパーカー・ブーム時に購入した
ランボルギーニ・カウンタックの走行音を録音したレコードでノイズに目覚める。
アオシマの合体プラモやダイヤブロックなど、いろいろと組み替えて遊べるおもちゃで創造力を鍛える。
小3のとき、スターウォーズのR2−D2と出会い、また、お小遣いをもらってレコード屋に行ったとき、本当はMr.BOOのテーマを買う予定だったが、間違えて「ディスコ・スペース・インベーダー」というシングルを買ってしまい、電子音に目覚める。
小5でイエロー・マジック・オーケストラと出会い、シンセサイザーの存在を知る。
最初の電子楽器は、CASIO VL-1とYAMAHA PS-3。
小6、ハンダ付けの師匠、山内さんと最初の0号機を作る。
中1、初めてのシンセサイザーKORG MS-10を購入。
以後、ラジカセで、ラジオノイズ、LSIゲーム、ゲーセンの音、レコード、電子機器、電子楽器、自作の電気楽器などをコラージュした作品を作り続ける。
現在でも、基本姿勢は何も変わっていない。
工業高校電気科時代は、音楽に夢中になり、
音楽大学時代の後半は、電子工作に没頭と、
効率の悪い人生を歩む。
清く正しいマッド・サイエンティストを目指して現在に至る。
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米本電音研究所
↑Webmaster:米本 実
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